受講生の声

 

●講演会 感想

非常にシンプルでわかりやすいことばだったのでとても勉強になった。あらゆるものごとに応用可能な普遍的なものだった。また、全体的に人への愛にあふれたまなざしを感じた。哲学を専門とされている感じがにじみだしていたのが個人的には感動した。ありがとうございました。 理論の原理:全ての理論がコトバでできていて、理論とは人間の現象をコトバでうまくいいあてているゲームでうまく言うと実在していると思える。それは有効であるけれど絶対ではないという話が非常に興味深かったです。 人間の原理:人間はしたいことをしたいので、ほぼニチの会社運営でまずやりたいかどうか、そしてその基準は社員をまきこめるかという視点は確かにそうだと思いました。 全体的にヒントがたくさん隠されていて日常の業務に役立てたいと思います。(株式会社 電通様 /西條講師 講演)


私自身が社会科学で方法論的なことを学んできた経験上、理論構築のみに留まるアカデミアの方が多い中、災害復興の際にここまで精力的に理論の実践を試みた方は初めてだったので、大変感銘を受けました。また、プロジェクトを成功に導かれた根底にあるプロジェクトのマネジメントや意識の在り方に、大変刺激を受けました。(株式会社 電通様 /西條講師 講演)


哲学的な話がこんなに興味深く、また仕事や私生活に深い示唆を与えてくれるものとは思っていませんでいた。方法の原理、価値の原理、意味の原理も非常に勉強になりましたが、個人的に「皆から応援してもらえる”在り方”であること」という言葉が刺さりました。ありがとうございました。(株式会社 電通様 /西條講師 講演)


自分に当てはめて考えられたので興味深くお話を聞かせて頂くことができました。

考えるべきは本質、原理で、「そもそも」というところ。

目的を見失ったり、色眼鏡(自分視線)で人を判断してしまうことも良くあります。

「そもそも」というところを考えられていないんですね。簡単なようで難しいことですが少しずつ心がけていこうと思います。「人は意味のないことはやらない」というお話もありました。また外発と内発というお話もありました。お金をもらってお仕事をしているので少なからず外発ではありますが、良かれと思ったことを内発的に動ける環境って理想だなと思いました。(株式会社 コンテンツワークス様/西條講師 講演)


例えは妙ですが、お話がJAZZの音楽を聴いているかのような印象を受けました。JAZZは非常に高度で複雑な理論の上に成り立っている音楽ですが、その理論にのっかった色々な事例(音)によって素晴らしいストーリーが展開する。という意味で、共通部分が多いように感じました。

状況と目的によって手段がは変わる。

関心の度合いでもめ事がおこる。

状況の真ん中に自分が居る。

加点法で評価する。

出来事の意味は後で決まる。

意味が未来を意味づける。

自分は一つ一つ体験して学ぶ(理論化する)タイプなので、体系化された理論を知ると非常に頭がすっきりします。その原理を理解することで本質が見えてくる。そして実証し証明される。非常に勉強になりました。ありがとうございました。(株式会社 コンテンツワークス様/西條講師 講演)


最初はちょっと難しい話かと思ったのですが、良く聞いてみるとむしろ逆に難しく考えない、人間の根本的なお話だなぁという印象でした。まさに原理。分かっているはずのことなのですが、意外とわかっていない。言われてやっと気づくようなことが多く、「うんうん、そうだようなぁ、納得!」と頷かされました。何か困ったときや煮詰まったときにふと思い出してみようと、心の見えるところに置いておこうと思います。とても貴重なお話、ありがとうございました。(株式会社 コンテンツワークス様/西條講師 講演)


最初は、「構造構成主義」という言葉の意味が分からず、ついていけるか戸惑いました。お話の中で一番印象的だったのは、「方法の有効性は、正しい、間違いではなく、有効か有効じゃないか」というお話でした。私は、様々な場面でこれはちがう、きっとこうだ、と自分の尺度で決めつけてしまっていたのだと考え改められました。答えの出し方がソロと黒しかない考え方ですよね。状況と目的に応じてよい方法を決める、という考え方は一つの目的に向かって諦めない姿勢が前提で、とてもポジティブで視野が広がる言葉だなぁと共感しました。

今後の仕事に生かさせて頂きます。ありがとうございました。(株式会社 コンテンツワークス様/西條講師 講演)


構造構成主義、難しそう、なんて考えてしまいましたが、色々な分かりやすい事例を交えてのお話はシンプルで面白かったです。

とにかく方法を先に考えがちですが、まず大事なのは状況と目的。それによっては方法を変えることもできる。目からウロコです。すこしずつでも成長している自分を肯定してあげること。元々ポジティブな私はさらに前向きになりました。個人的には多数決のお話が面白かったです。多数決で全て納得していた自分が恥ずかしい・・お時間があればもっと被災地の話を聞きたかったです。

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身に覚えのある内容ばかりで共感したり自省したりしながらお話を聞くことが出来ました。

とても勉強になりました。世の中に唯一の真実というものはなくて、どこから見るかによってすべて変わってしまうというのは子供の頃に学校で聴いてからずっと心に残っていたことで、その意味で状況と目的の話はなじみがありました。確かその時も犯罪や殺人が例に上がっていた記憶があります。

改めて考えてみると難しいことでは無くて子供でも分かることですが、忘れがちなのか気を抜くと独善的になりがちです。

組織で物事を進める際に摩擦が起こるのはみんな人間だからで、みんなロボットだったらそんなことないと思うこともあります。どんなに合理的であっても人間である限り機能しないことがある、というのが実際で、肝に銘じるべきことなのだと思います。

自分が正しいという思い込みや、みんなも同じという勘違いは私自身 陥りやすそうだと感じます。普段の生活の中で言えば、妻とのコミュニケーションなどは前提が通じない最たる例な気がします。まずは謙虚になることでしょうか。西條さんのお話全体を通じて、目的と状況、前例主義、メリットデメリットなど、これからに活かせそうなヒントをいくつも頂くことが出来ました。ありがとうございました。(株式会社 コンテンツワークス様/西條講師 講演)


・日常よくぶつかる問題が含まれていた。哲学的発想が面白かった。トップの独断に決定をまかされたときどうするかという点でよく迷うことがありますが、その点で大変参考になった。本人も気づけていないようなことを見つけてほめる、がんばった直後はほめる、時間がたってから注意する、感謝の本質=おかげさまで、など有意義な話があってよかった。

・「愛」イコール「肯定」という図式に納得した。人は誰もが認められたい。否定すれば人は寄ってこない→嫌いな人にはそうすればよいとわかった。最近、人の話を聞かない人が多いと思う。“人”に関心がないのでしょうか?もうちょっと地域が組織の仕組みづくりについて具体的に聞けるとイメージしやすいと思った。

・根本的なことだけども、ただ“なんとなく”にしか分かってなく、本日の講座に参加し、そうかと納得することがたくさんあった。関心を持ってもらうために導くのは大切だと思った。

・対立概念の話は「関心」を取り込んで相手に提案するという発想がおもしろかった。当り前のことだが、ついつい対立のみに着目し、そこから離れない状況に陥りがち。常に相手が何に「関心」を持つかを考えながら、人を巻き込むという点を再確認したいと感じた。丁度大きなイベントを終えたばかりなので、来年度の事業計画に反映させていけそうなのでよかった。(公益財団法人 愛知県国際交流協会様 /西條講師 講演)


「本当に良かった、こんな素晴らしい講師をどうやって見つけてきたの?」

と講演後に何人もの方が聞きに来たと報告を受けています。

また、先生のお話を聞いた職員が「今、自分たちがやっている保育をわかりやすい言葉に整理できそうだ」と言っていたという園長先生や、「これから確実に保育界にとっても重要になる方だ」という先生もいらっしゃいました。本当に貴重なお話をありがとうございました。(公益社団法人 全国私立保育園連盟 様 /西條講師 講演)


 

ワークショップ感想(質的研究法)

(アカデメイア主催WS参加者感想 /西條講師)

楽しい雰囲気で学ぶことができたのがよかったと思います。

グループには初学者だけではなく、大学教員の方などもおり、一緒に作業を進める中で、グループ内でもいろいろと細かなところを率直に教えていただけたので、学習の効率は非常に高かったと思います。また、本を読んだだけでは分からなかったことも、実際に作業を進めていく中で、新たな疑問点が出てきたり、いろいろな発見があったので、やはり実際にやってみることが大切だと思いました。また質的研究を進めていく中でワクワクするような感覚を経験することができたので、また質的研究法を使ってみたいなと思えるような研修でした。


質的研究とはなにかを理解し、自分の研究に相応しい手法を選択、その手法を使いこなすということは、院生にとって容易ではありません。解説書を読むだけではどうしてもダメで、院生は体験的に理解していくしかないと感じてきました。ですから研究指導は、研究の全プロセスに付き合う形で行っています。

西條先生の「ライブ講義――質的研究とは何か」のベーシック編、アドバンス編2冊を読んで参加という前提条件はありますが、参加者は4日間のワークショップで、リサーチクエッションの設定→半構造化インタビュー→M-GTAによるデータ分析→理論化というプロセスをたどることができるのだと、実感できました。そしてこのプロセスをたどることによる体験的理解は、半構造化インタビュー、M-GTAでない手法を使う場合にも、土台になりうると思いました。

今回のワークショップのやり方を参考に、院生が自身の研究に着手するのに先立って、質的研究法を体験的に理解するための授業を始めたいと考えています。なお、ワークショップでは折に触れ、SCQRAMの考え方が説明されましたが、とても納得がいきました。いままでもやもやとしていたことが、「そういうことなんだ」と整理がつきました。


4日間にわたる集中講義を受け楽しく受講できたこと、まず西條先生に心から感謝とお礼の気持ちを伝えたいと思います。訥々とした先生の口調は思わず次にいったいどんな言葉が出てくるのかと、期待感いっぱいに人を聞かせてしまうテクニックだと思いました。

日常生活で起きる身近なたわいないことの例から、質的研究の発想と思考方法をわかりやすく説明していただきました。私が感じたことは研究の対象が決して神聖な祭壇上にあるのではなく、身の回りの生活の中で起こりつつある物としてのとらえ方と把握すると、様々に研究方法にとらわれず応用でき、発見もあり、またそこにおもしろさがあることは身近な研究法として親近感を覚えました。

グループワークを実際に行い、みんなで考え抜く、言い合う、作り上げる、共同作業としてそんな楽しさが研究の中にあったのかと改めて感じることが出来ました。今まではひとり孤独の中でどうにかたどり着いた研究の自分だけが守らなくてはならない不安と迷いでつらい気持ちが多かったのですが、とてもエンパワーメントされました。


これまで教育関連のワークショップにいくつか参加してきましたが、質的研究集中ワークショップはとくに、多くの示唆に富む充実した内容だったと感じています。参加者の興味関心や問題意識、コミュニケーション能力、いずれもレベルが高く、知的刺激をふんだんにいただきながら、気持ちよく楽しい4日間を過ごすことができました。グループ内の役割分担に関しては、IT担当者の負担が大きかったように思いますが、拝見する限りでは、楽々とこなしてくださって、順調に作業を進められたことに感謝しています。メンバーのみなさん、インタビューに答えて下さった方々、いずれからも、貴重な体験談を伺うことができた点、唯一医療従事者ではない私にとっては良い経験となりました。以前から、「ことば」そのものへの興味関心、さらにその取り扱い方、人の内面をいかに捉えるか等々の点で、専門分野は大きく異なるように見えてはいても、医療従事者の方々とは、同じ土俵で話し合える面が多いように感じていましたし、そうした機会をもちたいと考えてもいました。今回はワークをこなすことに必死で、かつ、私自身の不勉強もあり、実際の議論にまで進むことはできませんでしたが、今後につながる出会いに恵まれたことを嬉しく思っています。[助教]


まず4日間貴重な学びと経験の場を作ってくださり、ありがとうございます。西條先生「構造構成主義とは何か」は2年ほど前に読んで、頭の片隅にそれこそ関心があったのですが、質的心理学会のHPでこのワークショップを発見し、実際に参加して想像をはるかに超えるいい体験ができたと感じています。 

特によかったことは、自分の中で関心をあきらかにし、それを育てて研究にあたるということです。自分のなかで、関心の種を見つけたらデータ(資料や生データ)にあたりながら、関心を膨らませて最後に花を咲かせるというイメージです。関心の種を育てる喜びは、自分の楽しみであり花は自分とともに人に見てもらってその姿を共有するとも言えるでしょうか。(美しい花が咲くとも限らないのですが。無事育って次の種が取れれば関心が継承されます。)関心ということに注目すると質的・量的といわれる研究法の是非みたいなもの

が瑣末なものに思えてきます。関心と現象との間を橋渡しするものが研究法であり、大切なのは現象にどのぐらい迫ることができるのか(予測性と制御可能性が評価の視点を提示してくれます)に尽きるのだ思いました。研究に対してこうした視点を得たことは、自分がこれから修論を進めていくうえで、大きな糧になると思います。

ワークショップはメンバーそれぞれが様々な関心のもと、自分とは異なるフィールドで活動されていて、視点の豊かさと深みにとても良い刺激を受けました。プロセスを一通り経験することが目的であることからすれば、おのずと時間的にも限界があるわけで、グループとしての輪を保ちながら、4日間関心を維持することは難しい作業でもあります。違った見方をすれば、私にとってはグループダイナミックスのトレーニング(意外と厳しい)といった側面もあったかもしれません。最後に西條先生の5つのグループの方向をチェックし、状況に応じて介入していく姿を見ていて、正直その体力に感心しました。ここで言う体力とは肉体的なものもさることながら、研究をする体力も指しています。困難な状況から現象を説明する理論を立ち上げる力を実際に体感できたこと、これは活字では到底読みとれない良い学びだったと思います。 [看護師]


先生の穏やかな雰囲気と一人ひとり、丁寧にご指導される講義スタイルのおかげで、受講生は楽しく、ゆったりとした環境の中、グループワークをおこなうことができました。また、軸となる要点を分かりやすく説明したあと、先生自身は多くを語らず、疑問に答えながら進行し、受講生が主体的に学べる環境としてくださったことで、研究の楽しさを学ぶことができたと思います。

研究の方法論の理解は深まりましたが、質的な分析や概念、モデル図は、習得できたとは言い難く、実際に自分でおこなってみなければならないと思っています。

質的研究に興味のあること以外、共通点の少ない多種多様な職種のグループ構成であり、戸惑いもありました。しかし、さまざまな角度からディスカッションができ、有意義な時間を過ごすことができました。実際の目的とは異なりますが、素敵な方々との出会いと過ごした貴重な時間は、私にとって何よりの宝となりました。

良かったこととして、先生の穏やかで丁寧な講義スタイルは、自分の講義の参考となり、楽しい柔軟性のある講義を意識するようになりました。また、研究とは楽しいものであること、楽しくなければ続かないなど初歩的なことですが、あらためて考えることができました。ありがとうございました。 [看護教員]