西條から皆さまへのメッセージ(エッセンシャルマネジメントスクール開講に際して)

ご縁をいただいているみなさま

以前から、“自分のやっていることは既存のどの学問にも当てはまらない”ということだけはわかっていましたが、
なんと称するべきかずっと考えてきました。
(構造構成主義は理論的な核ではあっても、自分がやっていることの「部分ゲーム」に過ぎませんでした)

学者の道を志してから20年。
先日ドラッカー学会に2本論文を投稿して「社会科学史に残る」と高く評価していただき、
2本連続巻頭掲載となったのですが、それらを執筆するなかで、
ようやく自分がずっと関心をもってきて取り組んできたことの本質を言い当てられる言葉に出会うことができました。

それが「エッセンシャル・マネジメント・サイエンス」(Essential Management Science)でした。

つまり、本質に基づくマネジメントの学。

本質×マネジメントという原理性と汎用性の高い言葉が組み合わさったことで、
あらゆる領域やテーマにおいて理論と実践をつなぐ領野が拓けたのです。

ついに、自分のライフワークとなるテーマを見つけることができた瞬間でした。

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僕は、幸か不幸か、ふつうの研究者と違って本質的なことにしか興味を持てませんでした。笑

しかし「本質学部」や「本質学科」というものはどこにも存在していません。
(本質学自体がきちんと体系化されていないのですから当然です)
通常の学問はどんどん細分化の道を辿っていき、むしろ本質が見失われていく傾向が強くあります。

そして、このインターネット社会では、自由に情報にアクセスしているつもりでも、
実は様々なやりくちで情報自体がコントロールされています。ますます本質からぶれやすい環境になっています。

情報が溢れ、変化しまくる激動の時代だからこそ、立ち返ることができる“本質”が重要になる。

逆に、そんな時代だからこそ、「本質からぶれなければ勝ち」であり、「本質に沿うことで幸せに生きることができる」わけです。

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そのためには、「本質」的な知見が定期的に発信される場、そうした人たちが集まり、交流する場が必要です。

本質的な人と交流することが、本質に立ち返り、本質に沿っていきる最も効果的な方法でもあるからです。

みなさんは情報にアクセスするためのインターネットのプロバイダ料を払っていると思いますが、
これからは本質にアクセスことのほうが大きな価値を持ってくるでしょう。

なぜなら、お金より時間のほうが価値がある時代になってきた今、本質的ではないことに時間を使うよりも、
一定のお金を払ってでも本質からぶれず本質的なことに時間を使ったほうが、遥かに有意義な人生を送ることができるからです。

個人的にも、これまで自分の中で培ってきた本質的な知を、これから一気に出していく時期になってきており、
みなさまにとって意義あるコンテンツをお届け出来ると思っています。
また、ご参加いただいた「本質を求める方々」からも、たくさんの知をいただけることと確信しています。

本質に関心がある皆さんとともに、このエッセンシャル・マネジメント・スクールから
“本質の時代”を切り拓いていきたいと思っています。
有志のみなさまの「入学」を心よりお待ちしております。

西條剛央 2016.12